Dear My Old Home Friend

眼に見える世界は変わらない。でも、それを目の当たりにする心の持ち様は誰もが変える事が出来る。

それはマイナスにも、もちろんプラスにも。

それに気付くのに、僕は21年と9ヶ月かかってしまった。さぁ、笑ってくれよ。

でもね、僕はその時間を少しも惜しくなんて思っちゃいないんだ。わかるだろう。

僕にとっては必要な時間だったんだ。近道も、回り道も出来ない時間。

誰も、自分の人生を憎みきることなんか出来ないし、悲観しきることなんて出来ない。

それは裏を返してしまえば、楽観しきれないことにもなるけど…

だけどさ、心の波をある程度コントロールすることが出来ると思うんだ。

5月に僕は決めた。いや、覚悟したよ。意地でもこの人生を笑い飛ばして生き延びていくんだって。

ちょうど、僕の好きなフーファイターズのデイヴも同じことを言ってたよ。

彼も、同じように仲間であるカートコバーンを亡くしてるんだ。

……

…お前が居なくなるくらいなら、こんな事気付かなくても良かったんだよ。でも、居なくなってしまった。

だから、もう気付かなきゃと思ったんだ、あの時。でも、そう思ってから、また少し時間を必要としてしまったけれど。

さっきも言ったけど、そう簡単に人間って変われるもんじゃないし、それに僕はひねくれ者だったろう?

だから、結構時間掛かっちゃったんだよ…色んな出来事を飲み込みながら、さ。

……

ありがちな「お前の人生の分まで〜〜」なんてセリフは吐かないよ。

だってお前の人生は、お前だけのものだもん。僕が生きれる訳も無いし、お前のいかなる友人家族仲間にも生きて欲しくない。

そう、お前の人生はお前だけのもので、また僕の人生も…ね。

この世界は誰かのいうように、絶望に満ち溢れているのかも知れない。でもね、そんなことはどうでもいいんだ。

絶望的か、希望に輝いているか、そんなことはどうでもいい。

僕はこの世界を生きていたい。お前が生きることの無いこの世界を、この時代を僕は生きていたい。

吐き気をもよおすような苦難のこの世界を、優しさの欠けたこの時代を、多くの仲間と共に生きていたい。

泣きながら、憤りながら、そして笑いながら…

……

そうそう、この前の5月、僕の後輩がそっちに行ったよ。河童に似てるけど、いい奴だからさ。まあ仲良くしてやってくれよ。

こっちはもうそろそろ夏本番だよ。盆くらい実家に帰ってやれよ。お袋さんは、お前の事愛してくれてるんだからさ。

じゃあな…あ、そうだ。そういえば、今日はお前の命日だったっけな。

2003.7.11 From Mommy